C型肝炎・C型肝硬変の概要および疫学
C型肝炎・C型肝硬変の疫学
日本では最大75万人のC型肝炎ウイルス(HCV)感染者が、感染を知りながらも治療を受けていないと考えられています(図1)1)。
また、日本のHCVキャリア率全国平均0.9%とされていますが、都道府県別にみると地域によって差があることがわかります(図2)2)。
年齢別にみると、日本のC型肝炎患者さんの多くは中高年であることが報告されています(図3)3)。
ALT値が正常値を維持している患者さんでも、その約7割に肝線維化が認められたという報告があります(図4)4)。
非代償性肝硬変患者さんは日本に約3万5千人いるとされ、その成因の約半数はHCV感染でした(図5)5)。
肝硬変の原因となるHCVに対する治療法は進歩しており、服薬によってウイルスの排除を目指せるようになっています。
そのために、早期からの適切な治療や検査が重要です。
1) 田中純子.厚生労働省 第13回肝炎対策推進協議会資料, 平成27年2月26日. より作図
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10905750-Kenkoukyoku-Kanentaisakusuishinshitsu/0000075723.pdf
(最終アクセス:2023年7月)
2) 田中純子. C型肝炎の診療を極める, 文光堂, p18, 2014.
3) Tanaka J, et al. Intervirology 54(4): 185-195, 2011.
4) Okanoue T, et al. J Hepatol 43(4):599-605, 2005. より作図
5) 日本肝臓学会編:慢性肝炎・肝硬変の診療ガイド2019, 文光堂, 2019. より作図
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