C型肝炎・C型肝硬変の概要および疫学
C型肝炎からC型肝硬変・肝がんへの経過
C型肝炎ウイルス(HCV)感染から急性肝炎を発症すると、その約70%は持続感染により、慢性肝炎に進展します(図1)1)。
慢性肝炎を発症すると、肝細胞が傷害され、肝細胞の壊死・脱落と再生の過程で線維化と肝類洞の毛細血管化が進行して肝硬変が生じます(図1)1)。
肝硬変は自覚症状の少ない「代償性肝硬変」から自覚症状のある「非代償性肝硬変」へと進行し(図2)1)、さらに肝がんを引き起こす可能性が高まります(図1)1)。
C型肝炎は、C型肝硬変・肝がんに進展しうる疾患です。早期発見・治療が必要です。
1) 日本肝臓学会:慢性肝炎・肝硬変の診療ガイド2019, 文光堂, 2019. より作図
2) 日本肝臓学会:慢性肝炎診療のためのガイドライン, 2007.